Department of Mathematics
Hokkaido University

ミニワークショップ 統計多様体の幾何学とその周辺 (8)

日時:2016年9月12日(月)〜13日(火)
場所:北海道大学理学部 4号館501
連絡先: 古畑 仁

12日(月)

10:00 黒瀬 俊 (関西学院大)  ガウスの補題型命題とヘッセ構造の一般化

13:00 伊師英之 (名古屋大)  広いクラスの凸錐上のヘッセ幾何  [講演資料]

14:45 佐藤弘康 (日本工業大)  確率測度全体のなす空間上のα-測地線と平均測度の幾何  [講演資料]

16:30 藤原彰夫 (大阪大)  Chentsov の定理とその周辺 (I)  [講演資料]
講演要旨: 有限集合上の確率分布全体からなる空間の幾何構造を考える上で重要な役割を果たすのが Chentsov の定理である. これは,確率分布空間上で,ある種の(自然な)不変性を満たす計量は Fisher 計量の定数倍に限られ,アファイン接続はα接続に限られる,というものである. Part I となる本講演では,この有名な Chentsov の定理の主張とその証明について,ゆっくりと解説してみようと思う. 特に,これから情報幾何学を勉強しようと思っている学部学生や大学院生を念頭に,できる限り初等的な解説を試みたい.

18:40 懇親会

13日(火)

10:00 藤原彰夫 (大阪大)  Chentsov の定理とその周辺 (II)
講演要旨: Part II となる本講演では(Part I の進捗状況を鑑みながら)以下のような話題から適宜選択し,お話する予定である. 1) Amari-Chentsov のパラドクス,2) 量子単調計量の双対平坦化可能性, 3) 量子トモグラフィーの情報幾何,4) サンドイッチ型量子相対エントロピーの情報幾何.

13:00 清 智也 (東京大)  対角スケーリングとWasserstein空間  [講演資料]
講演要旨: 対角スケーリングとは,与えられた行列の両側から対角行列を掛けて, 特定の条件を満たすようにすることである. 一例として,統計学における共分散行列から相関行列への変換がある. 本講演では正定値対称行列の対角スケーリングを扱い, ガウス分布族に制限した Wasserstein 空間の枠組み (Takatsu 2011) で議論する. 特に,Marshall and Olkin (1968) の定理をエントロピー最大化によって 特徴付け,その勾配流を導出する.

14:45 金森敬文 (名古屋大)  局所情報に基づく統計的推論

16:30 松添 博 (名古屋工業大) ・ 和田達明 (茨城大)  離散と連続の確率分布の幾何学
(前半:和田)離散と連続確率分布における双対平坦構造  [講演資料]  講演要旨: 情報幾何学において確率分布族から構成した統計多様体上の 双対平坦座標系が重要であることは言うまでもないが,離散確率分布と 連続確率分布とでは双対平坦座標系の取り方が異なっており,それらを 区別する用語はどうもないようである.これらの点について論じ,表現を 一般化した共役表現と,最大エントロピ原理を利用して両者を統一的に 取り扱うことを試みた.  (後半:松添)TBA

18:00 終了予定


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