MFG テキストガイダンス
【解析02】
- 解析入門 I (小平邦彦著), 岩波書店
- 微分積分学はニュートンおよびライプニッツにより創始された分野であり,それ以来300年以上に渡って,解析学を支える基礎となってきました.その重要性は,現在においても全く変わりません.
本書は,20世紀を代表する世界的数学者であり,また日本人として最初にフィールズ賞を受賞した小平邦彦による微分積分学の教科書です.本書は本格的な教科書ですが,その記述は丁寧であり,これをじっくり勉強することにより,微分積分学の知識と同時に数学的な考え方というものが身に付くことでしょう.
章ごとの内容は
- 第1章:
- 実数の加法・減法,数列の極限,実数の乗法・除法,実数の性質,平面上の点集合
- 第2章:
- 関数:連続関数,指数関数,対数関数,三角関数
- 第3章:
- 微分法:微分係数,導関数,微分の方法,導関数の性質,高次微分法
- 第4章:
- 導関数:微分可能性,平均値の定理,平均値の定理の応用
- 第5章:
- 積分法:定積分,原始関数,不定積分,広義積分,積分変数の変換
- 第6章:
- 無限級数:絶対収束,条件収束,収束の判定法,一様収束,無限級数の微分積分,巾級数,無限乗積
本書では1変数の微分積分学が解説されていますが,本書を読み終えたならば,続編である多変数の微分積分学を解説した「解析入門II」を勉強すると良いでしょう.