PDE Seminar 保存力学系における遅い緩和現象

Date
2006-10-16 16:30 - 2006-10-16 17:30
Place
Faculty of Science Building #8 Room 309
Speaker/Organizer
Tomoshige Miyaguchi (Hokkaido Univ.)
 
保存力学系(ハミルトン力学系)では一般に、トーラスと呼ばれる(準)周期的な軌道とカオス軌道が共存することで、長時間相関や間欠性といった現象がよく観測されるが、その起源についての理論的な理解はまだ十分ではない。本講演ではまず、トーラス・カオス共存系のケーススタディとして、マッシュルームビリヤード系を取り上げ、この系のトーラス近傍のダイナミクスを明らかにし、カオス軌道がトーラス近傍に長時間束縛されることを解析的に示す。また、マッシュルームビリヤード系を抽象化した非双曲的パイこね変換を構成し、その時間発展演算子の固有値解析を行った結果について報告する。その結果、時間発展演算子が連続スペクトルを持ち、これにより相関関数のべき関数的な緩和が生じることが分かった。また、この結果は前半のマッシュルームビリヤード系の相関減衰の数値計算と良く対応していることを示す。

http://coe.math.sci.hokudai.ac.jp/sympo/pde/index_en.html