﻿ 第11回数学総合若手研究集会

# 第11回数学総合若手研究集会～数学を基盤とした多分野間交流による豊かな発展・発見を～The 11th Mathematics Conference for Young Researchers

## アブストラクト

### 解析

クラインーゴルドン方程式についての散乱理論の研究では(Gerard' 12　など)クライン空間と呼ばれる正値行列で重み付けしたヒルベルト空間上で考察する手法があるが、簡単なポテンシャルを印加する事で、この正値性が崩壊し考察が難しくなる。そこで、Hill方程式と呼ばれる方程式の解析手法を用いてこの困難を避ける手法を説明する。時間があれば解の伝播評価についても説明したい。

Remarks on the strong maximum principle involving p-Laplacian
Let $\Omega$ be a bounded domain of $\bf R^N\,$ $(N\ge 1)$. In this article,we shall study the strong maximum principle for the following operator; $$-\Delta_p + a(x) Q(\cdot).$$Here $1<p<\infty$, $0\le a\in L^1(\Omega)$, $\Delta_p$ is a $p$-Laplacian and $Q(\cdot)$ is a nonlinear term satisfying the conditions $\bf[Q_0]$ and $\bf[Q_1]$. Let $p^* =\max(1,p-1)$ and let $u$ be a measurable function on $\Omega$, $u\ge 0 \mbox{ a.e. in } \Omega$ such that $u \in L^{1}(\Omega)$, $Q(u)\in L^1(\Omega)$, $|\nabla u|\in L^{p^*}_{loc}(\Omega)$ and $\Delta_p u$ is a Radon measure on $\Omega$. In addition, we assume that $-\Delta_p u + a(x) Q(u)\ge 0 \text{ in } \Omega$ in the following sense: $\int_E \Delta_p u\,dx \le \int_Ea Q(u)\,dx$ (for every Borel set $E \subset \Omega$). Then we prove that if $\tilde{u} =0$ on a set of positive $p-$capacity in$\Omega$, then $u=0$ a.e. in $\Omega$. Here $\tilde u$ is a quasicontinuous representative of $u$. We also see the sharpness of the condition $\bf[Q_1]$ by constructing counter-examples.

Quantum Estimation Theory of Quantum Statistical Mechanics

We construct the estimation theory of canonical ensembles in which density operators are described by $\rho= (\mathrm{Tr}e^{-\beta\tilde{H} })^{-1} e^{-\beta\tilde{H}}$, where $\beta$ denotes inverse temperature, $\tilde{H}$ the Hamiltonian of the canonical ensemble. We consider the system to which generalized external fields are added.
In this case, the Hamiltonian is$\tilde{H}=H+\sum_{j=1}^n h_j X_j$, where H denotes the Hamiltonian of a canonical ensemble without external fields, $h_j s$ coupling constants, and $X_j s$ external fields. When$[ \tilde{H} , X_j] = 0$ holds for any j, we have $L_{h, j}^s= \Delta X_j/2kT$, where $L_{h,j}^s$ denotes the symmetric logarithmic derivative (SLD), k the Boltzmann constant, and T temperature and $\Delta X_j$ is defined by $\Delta X_j:=X_j-Tr\rho X_j$. Corresponding quantum Fisher information matrix elements are $J_{ij}^s=1/(2kT)^2 \cdot Tr\rho(\Delta X_i \Delta X_j+\Delta X_j \Delta X_i )$. When $[\tilde{H}, X_j]\neq 0$ , but $i[\tilde{H}, X_j]$ is a self-adjoint operator which is strong commuting with both the $\tilde{H}$ and $X_j$ for any j, SLD and corresponding Fisher information matrix are the same as above-mentioned case.

Mckay対応はSL(2,C)の有限部分群のグラフによる分類を与えるものである。本研究では、作用素環の手法や、有限群やコンパクト群の表現論の手法を用いてMckay対応の一般化をする。そのためには、SL(2,C)の有限部分群=SU(2)の有限部分群と言い換えることが重要で、この一般化の結果SU(2)のコンパクト部分群の分類が新たに得られる。その証明では、テンソル圏の考え方が重要となる。

スイッチングシステムを用いた近似最適制御の構成

1916年、P. Montelは「ある領域上に定義された正則関数からなる一様有界な関数族は正規である」ことを示した。彼が示した主張はモンテルの定理と呼ばれ、力学系理論などの諸分野で応用されてきた。2000年、L-C. Hsiaは非アルキメデス解析におけるモンテルの定理の類似を証明し、非アルキメデス的ジュリア集合の性質を見出した。
この講演では、多項式写像における非アルキメデス的モンテルの定理の別証明を紹介する。そのために、複素力学系理論とモンテルの定理、そして、非アルキメデス的力学系理論とモンテル定理を並行に説明し、別証明のための道具として、非アルキメデス的グーリン関数を紹介する。

$C^{1}$級領域上の有界関数空間での高階楕円型作用素が生成する半群の解析性について

Scattering problem for semilinear wave equation with a potential

On the WKB theoretic structure of a Schrödinger operator with a Stokes curve of loop type
ラージパラメータが導入された微分方程式の解析方法である完全WKB解析における方程式の変換理論は主に、パラメータについてのStokes現象を考察する際に重要なものであり、これまでにもAiry型方程式やWeber型方程式への変換が知られている。本講演では、単純変わり点からでたStokes曲線が確定特異点を迂回してできるループ、およびその内部も込めた領域での変形Bessel型方程式への変換論について紹介する。

d次元水素様原子ハミルトニアンの自己共役性
3次元水素様原子をポテンシャルとする系のハミルトニアンの自己共役性は良く知られている.今回はそれの一般次元での自己共役性を示す.
まずd次元ラプラシアンに関して無限小なポテンシャルとなる関数空間のクラスを求める.加藤-Rellichの定理により、そのクラスの関数をポテンシャルとする系のハミルトニアンは自己共役となる.
その応用としてd次元水素様原子のハミルトニアンの自己共役性を示す.

ボーズ統計に従う粒子と反粒子が相互作用するハミルトニアンの性質を考察する。このハミルトニアンはボソンフォック空間上で自己共役作用素として実現されるが、ボソンフォック空間の性質によりある確率空間上の作用素とみる事が出来る。そこで確率空間においてハミルトニアンの生成する熱半群を考察する。正値性保存型作用素に関する事実を紹介し、応用としてハミルトニアンが正値性保存型作用素である事を見る。

### 幾何

On the modified Futaki invariant of complete intersections in projective spaces
Fano多様体上にKähler-Ricci solitonが存在するためには，Tian-Zhuによって導入されたmodified 二木不変量の消滅が必要であることが知られている．近年，Berman-Nyströmによって，この不変量は一般の(singular) Fano varietyに対して拡張され，代数幾何的な安定性の概念が導入された．本講演では，射影空間内の完全交叉に対して，modified 二木不変量を計算する方法を紹介する．

Pseudographから構成されるスピントーリック多様体
トーリック多様体の族は扇という組合せ論の対象の族と全単射対応があることが知られている．この対応を通してトーリック多様体がスピン構造を持つための必要十分条件を組合せ論の言葉で表すことができる．

Uniform hyperbolicity for curve graphs of nonorientable surfaces
$N=N_{g, n}$ を種数 $g\geq 1$, 境界成分 $n\geq 0$ の向き付け不可能曲面とし, $\mathcal{C}(N)$ を $N$ の curve graph とする. 2007年に Bestvina-Fujiwara が, 2013年に Masur-Schleimer が $\mathcal{C}(N)$ は Gromov hyperbolic であることを示したが, その一様性は分かっておらず, その hyperbolicity constant も与えられていなかった. 一方, 2013年に Hensel-Przytycki-Webb は向き付け可能曲面の curve graph は種数と境界成分の個数に依らず 17-hyperbolic であることを示した. 本講演では, この Hensel-Przytycki-Webb による議論を, 向き付け不可能曲面の場合に適用して得られた結果について報告する.

リーマン面からの調和写像の収束について

ユークリッド空間内の枠付き曲線に対して縮閉線を定義し、その基本的な性質を紹介する。枠付き曲線はある種の特異点を許容する曲線である。正則空間曲線に対する縮閉線の定義はいくつかあるが、それらには自然と特異点が出てくる。そこで、枠付き曲線に対して縮閉線を定義する事により、縮閉線に対して縮閉線をとるという操作を可能にする。「縮閉線の縮閉線」や「縮閉線による元の曲線の性質」などの幾何学的な性質について紹介したい。

Integrability in the geodesic flow for the Berger mertic
Filippo、Marmo、 Salerno、 Vilasiによる定理において、ある条件を満たす対角化可能で不変な$(1,1)$ tensor fieldがrecursion operatorと呼ばれ、これにより可積分系に対する特徴付けを行うことができることが知られている。本講演では、Berger metric の測地流における可積分性について考察を行い、recrusion operator の構成を通して具体的な特徴付けを行った．

On deformations of isolated singularities of polar weighted homogeneous mixed polynomials

３次元Lorentz空間内の空間的な離散平均曲率一定曲面の構成について

カスプ辺の平行曲面について

カスプ辺に対して,その主曲率の少なくとも一方が特異点においてもwell-definedとなる条件や,カスプ辺に対する峰点の性質を述べる.また,峰点という概念を用いて初期曲面の微分幾何的な性質と平行曲面に現れる特異点との関係について紹介する.
DEOLINDO・SILVA JORGE・LUIZ (Jorge luiz DEOLINDO SILVA) 北海道大学大学院理学院数学専攻
Singularities of projections of surfaces in $\mathbb{R}^4$
We study the geometry of surfaces in $\mathbb{R}^4$ associated to contact with lines, planes and hyperplane. This contact is captured by the local and multi-local singularities of the orthogonal projections to $3$-space, projections to plane, the height functions. Here we deal with the multi-local singularities. In particular, we show the existence of (multi-local) robust feature of surface. These are smooth curves representing the various types of multi-local singularities.

ジェネリックなベクトル場の生成系における一般化されたサブリーマン多様体上の異常測地線の性質について
$C^{\infty}$ 多様体の接束の部分束(接分布)と，その上のリーマン計量の組をサブリーマン多様体と呼ぶ. この多様体では, ２点を結ぶ最短線はリーマン多様体の場合とは異なり, 驚くべきことに, 計量によらず接分布のみから決まる測地線(異常測地線) が存在することがある. 本講演では, 接分布とは限らないより一般化された一次独立とは限らないベクトル場の生成系からなるサブリーマン構造について述べた後, ジェネリックな生成系における異常測地線の性質について紹介する.

${\bf C}^{2n}$の複素超曲面における複素概接触計量構造について

Vector fields on differentiable schemes and derivations on differentiable rings

GKM理論を用いた同変ファイバー束の解析について

On fold singularities of product maps with radially actions
ミルナーは曲線選択補題を用いて、ミルナー束の全空間上定義される実数値関数$\log\left|f\right|:S_{\varepsilon}^{2n-1}-f^{-1}\left(0\right)\rightarrow \mathbb{R}$の臨界点は、十分小さい$\eta>0$に対して$\left|f\left(z\right)\right|<\eta$には全く含まれないことを示した。同様の事を、原点を中心とする開球$B_{\varepsilon}=B_{\varepsilon}^{2n}\left(\ni 0\right)\subset \mathbb{C}^{n}$における$\log\left|f\right|:B_{\varepsilon}\setminus f^{-1}\left(0\right)\rightarrow \mathbb{R}$の臨界点についても示すことができる（$g$についても同様）。この状況で$f,g$のradially actionに関した性質を用いた、$\left(\log\left|f\right|,\log\left|g\right|\right):B_{\varepsilon}\setminus\left(fg\right)^{-1}\left(0\right)\rightarrow \mathbb{R}^{2}$の特異点の判定法を紹介する。

Splitting of singular fibers in barking families

### 数理

Chan Poh Kam (Poh Kam CHAN) 北海道大学大学院量子理工学専攻
Quantum Mechanical Diffusion of a Magnetized Particle in the Presence of a Field Particle in the Extended Gyration Cycle
We have solved the two-dimensional time-dependent Schrödinger equation with standard notations for a magnetized proton in the presence of a fixed field particle with an electric charge. The results at the 50th gyration, the Probability Distribution Function of the particle tends to have almost uniformly distributes along the classical cyclotron orbit. This distribution is due to the increasing variances.

Holonomic modules associated with multivariate normal probabilities of polyhedra

ベキ乗則を導く確率モデルと映画の統計データへの適用

ランダムピニング模型における相転移・臨界現象について
ランダムピニング模型は，タンパク質などの高分子がある領域に局在または非局在するという二つの相での相転移・臨界現象を示すことが知られている．また，この統計力学模型はランダムな環境下でのランダムな現象を考えたdisorderedな模型であり，高分子の形状を決めるランダムネスと環境の変化のランダムネスの時間尺度の違いを反映したquenchedとannealedに型を分けて考察することができる．

ヒルベルト空間$\mathcal{H}$上の自己共役作用素$H$に対し，ある非自明な線形部分空間$D\subseteq\mathcal{H}$上で$TH-HT=i$を満たす対称作用素$T$を$H$の時間作用素という．本講演ではこの時間作用素の存在に関する結果を解説したいと思います．

Asymptotic behavior of solutions of renewal equations in epidemiology

Gray-Scott モデルのトランジェント軌道に対する共変 Lyapunov ベクトルの引き戻しによる数値解析

パターン認識を用いたかたちと動きの数理解析

### 代数

An explicit formula for the specialization of nonsymmetric Macdonald polynomials at t = ∞

On algebraic $K$-theory of quasi-cohorent modules over spectral schemes
We prove that $\Omega B (BGL)$ represents the sheafification of $K$-theory functor $K$ on the affine spectral schemes with respect to Zariski (resp. Nisnevich) topology. We prove $K(R^b) \simeq K(\pi_0 R^b)$ for connective bounded spectrum $R^b$.

アフィン対角的2次曲面の Brauer 群について

Multi-Poly-Bernoulli numbers と Poly-Bernoulli numbers の関係性
ベルヌーイ数の一般化である多重ベルヌーイ数と、その一般化であるMulti-Poly-Bernoulli numbers(MPBN)の間にある関係性を述べる。まず、MPBNをべき乗の形で表わす式を挙げ、そこから得られた関係式を紹介する。 次にスターリング数を用いて、MPBNの特殊な場合と多重ベルヌーイ数の間にある関係性を紹介する。 そして最後にMPBNの特殊な場合を拡張したものと多重ベルヌーイ数との関係性を述べる。

フロベニウス拡大とアウスランダー・ゴーレンステイン環
アウスランダー・ゴーレンステイン環は数学の様々な分野に登場 する環である. しかし, 様々な分野に登場する扱いやすい環でありながらその構成方法についてはあまり研究されていないのが現状である. そこで本講演ではフロベニウス拡大の概念を使い,アウスランダー・ゴーレンステイン環から別なアウスランダー・ゴーレンステイン環を体系的に構成する手法について研究して得た結果について述べる.

Effective nonvanishing of pluriadjoint line bundles

Notes on the Hochschild homology dimension and truncated cycles
Bergh, Han, Madsenはno loops conjectureの2-truncated cycles版が成り立つことを示し, 一般の整数$m$に対してその$m$-truncated cycles版を予想している. 本講演では, truncated quiver algebraのHochschild homologyの加群構造を利用し, 多元環のあるクラスについて$m$-truncated cycles版が成り立つことを述べる.

reflexive凸多面体とその双対凸多面体の$\delta$列

Immanant 不等式の精密化とその極限挙動
Immanant とは, 行列式や恒久式を一般化する n 次正方行列上の関数であり, n 箱のヤング図形でラベル付けできる. Immanant に関する古典的な問題に半正値エルミート行列上の不等式があるが, その精密化を考えると, ある行列がその境界を与えることが予想される. 今回は, その行列の immanant の n → ∞ としたときの挙動及びヤング図形の形状との関係についての結果及び予想を紹介する.

On the descent of modular Calabi-Yau varieties arising from the Cynk-Hulek construction

リーマンゼータ関数及びその導関数の零点は長い間研究されてきた。リーマンゼータ関数の一般化の一つであるディリクレL関数に対し、リーマンゼータ関数と類似する性質の研究が盛んに行われている。ディリクレL関数及びその導関数の零点を調べるために、リーマンゼータ関数の場合と同様に、ディリクレL関数の対数関数の臨界線付近における挙動を知ることが大事である。この講演では、一般化されたリーマン予想の仮定の下でのディリクレL関数の対数関数の臨界線付近における評価を紹介する。

Hardy-Littlewoodは「十分大きい自然数は平方数であるか素数と平方数の和であろう」と予想したが、この予想の例外集合の大きさ$E(x)$をGRH下で評価したい。本講演では、 Perelli-Zaccagniniが注意した$E(x)\ll x^{1/2}(\log x)^{3+\varepsilon}$という評価をより注意深く計算することにより、$E(x)\ll x^{1/2}(\log x)^{3/2+\varepsilon}$にまで改善する方法を報告する。

リーマンゼータ関数を多変数化した多重ゼータ関数は近年盛んに研究されている。多重ゼータ関数の中でも一番有名なものはEuler-Zagier型多重ゼータ関数であるが、今回扱うのは等号付き多重ゼータ関数と呼ばれる多重ゼータ関数である。今回の発表では、この等号付き多重ゼータ関数の非零領域について得た結果を紹介する。また今回紹介する証明方法はEuler-Zagier型多重ゼータ関数には適用できないのだが、その理由も述べる予定である。

Derived categories and generalized complexes

Del Pezzo 曲面上のACM曲線の極小自由分解について
Del Pezzo 曲面とは，very ample な反標準因子$-K_{X}$による射影空間の埋め込みによって構成される．これらは，$\mathbb{P}^{2}$の$r$点Blow-up $(0 \leq r \leq 6)$および$\mathbb{P}^{1}\times\mathbb{P}^{1}$に同型である．今回，これらの曲面上にある曲線（より一般的に因子）がACMであるための条件とそれらの極小自由分解について述べる．

アソシエーションスキーモイドの構成法とその性質