第3回北大MMCセミナー

開催日時
2012年   8月 8日 16時 30分 ~ 2012年   8月 8日 18時 00分
場所
電子研 中央キャンパス総合研究棟2号館5階講義室 北 (北12条西7丁目)
講演者
山崎 正和(秋田大学・生体情報研究センター)
 
タイトル :位置情報が細胞の向きを決定する機構
アブストラクト:
多細胞生物の器官は固有のパターンを有することが知られている。例えば、哺乳類の内耳においては、
個々の有毛細胞が非対称な形態(極性)を有し、これらの細胞の極性の向きが器官の特定の軸に沿って
揃っている。この現象は平面内細胞極性(Planar cell polarity, PCP)と呼ばれ、頂底軸方向の極性
(apico-basal極性)に直交する組織平面内の極性として定義される。ショウジョウバエの翅などを用いた
研究から、PCPが形成される際、位置情報である非典型的カドヘリン分子Dachsous (Ds)の発現の濃度
勾配が作られ、この情報に従って細胞極性の担い手である7回膜貫通型タンパク質Frizzled (Fz) などの
偏在化が起きると考えられている。しかしながら、ショウジョウバエの組織毎に、Dsの濃度勾配とFzの
非対称局在の関係が異なっており、組織毎にFz局在の向きを変換する未知の機構の存在が示唆されて
いる。この点を解明することはPCP研究の最重要課題の一つであるが、その分子機構は未だ不明である。

これまでに、我々はショウジョウバエを用いた組織特異的ゲノムワイドRNAiスクリーニングを行い(Nature 458,
987-992, 2009)、感覚剛毛の配向性制御に関与する複数の新規PCP遺伝子を同定している。最近、我々は
このスクリーニングで得られた結果を基に、組織毎にDsの濃度勾配とFzの非対称局在の関係を変換する
機構の一端を明らかにしたのでお話したい。


第3回北大MMCセミナーポスター 296kb

関連項目

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