月曜解析セミナー: リーマン多様体のブラウン運動の無限遠における確率的完備性 (Marcel Schmidtとの共同研究)

開催日時
2016年   10月 3日 16時 30分 ~ 2016年   10月 3日 18時 00分
場所
理学部4号館501
講演者
正宗 淳(北海道大学)
 
リーマン多様体はそれ上に定義されたブラウン運動が任意の時間に対して定義されるとき「確率的完備(保存的)」とよばれる。例えば,コンパクト多様体やユークリッド空間は確率的完備であるが,境界付き多様体はブラウン運動が境界において消滅するため確率的完備ではない。また,完備多様体でも体積増大が非常に大きいと確率的完備であるとは限らないことが知られている。確率的完備性は大域解析学における基本的かつ重要な研究課題であり,とりわけ,拡散方程式の初期値問題の解の一意性との関係は重要である。

一般にブラウン運動が消滅すると確率的完備性は成立しないが,Keller-Lenz(2012)はブラウン運動が消滅する場合も含む「無限遠に於ける確率的完備性」と呼ばれる概念をグラフに対して提唱し,それがグラフ上に定義されたポテンシャル項を持つ離散拡散方程式の有界な解の初期値問題の一意性と同値であることを示した。本講演では,Keller-Lenzの理論を一般のリーマン多様体に拡張し,さらに,確率的完備性の新たな特徴付けを紹介する。本結果は,M. Schmidt(Jena大学)との共同研究で得られた。

通常とは場所が異なります.定例時間を変更しました(16:30--18:00).



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