語ろう「数理解析」 9月のセミナー: 臨界現象の厳密な解析を目指して

開催日時
2011年   9月 6日 13時 00分 ~ 2011年   9月 6日 16時 00分
場所
北海道大学理学部3号館307号室
講演者
坂井 哲 氏 (北海道大学大学院理学研究院)
 
温度を変えると磁石が磁性を失ったり,水が沸騰して蒸発するといった現象には馴染みが深い.このように温度などの巨視的なパラメターが変化したとき,系が質的に全く異なる状態に遷移する現象を相転移という.特に系の「物差し」である相関距離が発散する臨界点付近では,様々な観測量が冪的な特異性を示し,マクロとミクロの区別がつかなくなってしまう.このような現象を臨界現象という.臨界現象はミクロな相互作用がマクロなスケールにまで波及した結果として観測されるものと考えられるが,我々はこれを格子モデルを使って厳密に理解したいと思う.

本講演では,線形高分子の統計力学モデルである「自己回避歩行(self-avoiding walk)」,ランダムな媒質中の浸透現象や伝染病の伝搬を記述する「パーコレーション」,磁性体の統計力学モデルである「イジング模型」の相転移・臨界現象を紹介し,これまでに得られた知見や「レース展開」などの厳密な解析手法を解説する.



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