DCSセミナー第15回「統計力学的手法による馬蹄の大域分岐問題の研究」

開催日時
2011年   7月 13日 16時 30分 ~ 2011年   7月 13日 17時 30分
場所
理学部5号館302
講演者
高橋博樹(FIRST 合原最先端数理モデルプロジェクト)
 
力学系の研究における一つの有力な方法は、与えられた力学系を記号力学系と呼ばれる力学系に帰着させることである。記号力学系は一次元格子の振動を表すモデルと見ることができるので、統計力学的手法を用いて元の力学系を詳しく調べることができ、平衡状態と呼ばれる不変確率測度の構成を通じて周期点の分布や不変集合のHausdorff次元などについて多くのことがわかる。一様双曲性と呼ばれるよい性質を持つ力学系についてはこういったことがいつでも可能である。本講演ではまず、典型的な一様双曲的力学系であるスメールの馬蹄にこれら統計的手法を適用して得られる古典的結果をいくつか紹介する。そして、馬蹄がホモクリニック分岐によって一様双曲性を失い崩壊し始めるまさにその瞬間に対して、これらの古典的結果がどの程度拡張されうるか、という問題について得られた最近の結果を紹介する。


関連項目

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