日本数学会北海道支部講演会・支部総会

開催日時
2014年   12月 4日 15時 00分 ~ 2014年   12月 4日 18時 00分
場所
理学部3号館 3-202号室
講演者
 
15:00~15:30 Tea Time
15:30~16:30 講演
            河備浩司(岡山大学)             
            「結晶格子上の非対称ランダムウォークの長時間漸近挙動」
16:45~17:45 講演
            笹本智弘(東京工業大学)
            「1次 元Kardar-Parisi-Zhang(KPZ)方程式」
17:45~18:00 支部会総会

講演者:河備 浩司(岡山大学理学部)
タイトル:結晶格子上の非対称ランダムウォークの長時間漸近挙動
概要:
本講演では、結晶格子上の非対称ランダムウォークの長時間漸近挙動
について考える。特に砂田-小谷の結晶格子の標準実現という幾何学的な
視点で、ランダムウォークの非対称性が、(局所)中心極限定理の精密化
および不変原理にどう現れるかに重点を置いて話をしたい。
本講演は、石渡 聡 氏(山形大学)、小谷 元子 氏(東北大学)
との共同研究に基づく。

講演者:笹本智弘(東京工業大学)
タイトル:1次元Kardar-Parisi-Zhang(KPZ)方程式
概要:
Kardar-Parisi-Zhang(KPZ)方程式は、界面の成長を記述するモデル
方程式として1986年に提案された非線形確率偏微分方程式である.
近年この1次元KPZ方程式の性質に関する理解が進展し、新たな興味を呼んでいる。
一つのきっかけは、2010年に界面の高さ分布に対する明示公式が得られたことである。
振り返ってみると、KPZ方程式はシンプルとはいえ、非線形性、ノイズ、無限自由度を持つ
方程式であり、いきなり方程式を解くという訳にはいかなかったが、四半世紀に渡って少しずつ
理解が深められてきた結果、気がつけば上記のような具体的な結果を得る事が出来る段階
まで来ていたということのようである。また、同じ年に高さ分布が液晶乱流を用いた実験に
おいて確認され、揺らぎの性質を精密に調べることに関する関心を高めることとなった。
その後さらに、M. Hairer(2014年フィールズ賞受賞)がKPZ方程式に対する新たな「定義」
が与えられたり(上記KPZ方程式はそのままではwell-definedでは無い! )、
明示公式が存在する背後にはMacdonald多項式との関係があることが見いだされるなど、
いくつかの興味深い発展があった。
本講演では、方程式の導入、物理的な興味の説明から始め、近年の進展について概観する。



関連項目

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