表現論セミナー 群の作用と巡回篩現象

開催日時
2015年   1月 28日 16時 20分 ~ 2015年   1月 28日 16時 40分
場所
理学部3-413
講演者
服部 あずさ氏 (北大理)
 
巡回篩現象は, 2004年にV. Reiner, D. Stanton and D. WhiteがThe cyclic sieving phenomenon. J. Combin. Theory Ser. A 108 (2004), no. 1, 17-50.
でJ. R. Stembridgeの``q=-1''現象の一般化として初めて定義したものである. 巡回篩現象とは, 有限巡回群Cが自然に作用している有限集合Xに対して, Xの位数の数え上げ公式のq-類似に1のべき根を代入した特殊値と, ある元$g\in C$で不変な元の個数$|X^g|$の間の不思議な一致のことである. (詳しくは本論文第4章参照.)
本論文では, まず群に関連した概念の定義や簡単な例についてまとめる. 次に, 群の作用, 軌道, 軌道分解などの定義や簡単な例について述べる. 最後に巡回篩現象(CSP)の最も基本的な例である, 多重集合に対するCSPの成立を主張する以下の定理を具体的な例と部分的証明によって示すことが目標である.
Theorem[Reiner, Stanton, White]
$\left(\Multinom{[n]}{k}, \ \cyclic , \ \pol{n+k-1}{k}_q \right)$に対して,
Cyclic Sieving Phenomenon (CSP)が成立する.
ただし, $[n]=\{1,2,\ldots,n \}, \Multinom{[n]}{k}$は[n]の位数kの多重集合全体の集合, $\cyclic$は巡回群, $\pol{n+k-1}{k}_q$は二項係数のq-類似である. 巡回群$C=\cyclic$の$\Multinom{[n]}{k}$への作用の軌道分解を考えることで不動点の個数を計算し, またq-二項係数に1のべき根を代入した値を直接計算することで, CSPを確認する. これが本論文の内容である.


関連項目

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