数理物理学セミナー:相対論的シュレディンガー方程式に従う粒子とKlein-Gordon場が相互作用

開催日時
2013年   6月 6日 15時 00分 ~ 2013年   6月 6日 16時 00分
場所
 理学研究院3号館 3-314
講演者
髙江洲俊光(神戸大学理学研究科)
 


量子系は粒子数が不変である量子力学的な系と粒子の生成・消滅を考慮に
入れる場の量子論的な系の二つに分けることができる。量子力学的な系のハミルトニ
アンは、二乗可積分といったヒルベルト空間上の線形作用素として解析できるが、場
の量子論的な系のハミルトニアンも紫外切断関数を導入することでフォック空間とよ
ばれるヒルベルト空間上の線形作用素と定式化しその解析を行うことが可能である。
1990年代後半より「量子力学的な粒子と量子場が相互作用する系」のスペクトル解析
および散乱理論が進展し、現在に至るまで多くの研究成果が挙げられている。この研
究の2004年頃までの総合報告として「廣島文生、場の理論における埋蔵固有値の摂動
問題,数学 57 (2005)」の文献がある。

今回の発表では、前述した粒子と量子場が相互作用する系の一つである相対論的シュ
レディンガー方程式に従う粒子とKlein-Gordon場が相互作用する系の紫外切断を外す
スケーリング極限について考察する。主定理において、スケール変換された系のハミ
ルトニアンの強リゾルベント極限が、Yukawaポテンシャルが加わった相対論的シュレ
ディンガー作用素のリゾルベントとKlein-Gordon場の真空への射影作用素のテンソル
積となることを示す。

関連項目

研究集会・セミナー・集中講義の一覧へ