偏微分方程式セミナー: 領域変形と楕円型作用素の固有値摂動問題

開催日時
2011年   7月 4日 16時 30分 ~ 2011年   7月 4日 17時 30分
場所
北大理学部3号館202室
講演者
神保 秀一 (北海道大学 理学研究院)
 
ユークリッド空間の有界領域 $\Omega$ において楕円型作用素 (ラプラス作用素, その他)を (境界の滑らかさ, 境界条件を設定して)与えたとき, 離散的な固有値の列が $\{\lambda_k\}_{k=1}^\infty$ が定まる. このような固有値 (またはスペクトル) は, それぞれの作用素の背景にある現象の波動や振動と関連し重要な課題である. 数理物理の分野の古典であるクーラン・ヒルベルトの本でも多くの問題について考察を与えている. 各固有値は領域によってきまる量であるから $\lambda_k(\Omega)$ と記述される. 領域 $\Omega$ を微小変化させたときの $\lambda_k(\Omega)$ の研究は, ラプラス作用素の問題に関するアダマールのものが有名で, $\Omega$ の変化に対する $\lambda_1(\Omega)$ の変化が変分公式として与えられた(Dirichlet B.C). ラプラス作用素に関するその他一般の場合 (一般の境界条件, 正則な変形, 特異的変形) の研究や, 他の問題で現れる作用素の固有値に対する変分公式も研究されている (電磁気あるいは弾性体). 今回の話ではいくつか代表的な成果やその証明の手法を紹介する. また, マックスウェル方程式に現れる同様の固有値問題に関する最近の結果にも触れる.


関連項目

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