偏微分方程式セミナー: 歪み流を伴う定常非圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式に対する非自明解の非存在について

開催日時
2011年   8月 11日 16時 30分 ~ 2011年   8月 11日 17時 30分
場所
北大理学部3号館205室
講演者
許 本源 (東京大学 大学院数理科学研究科)
 
本研究では3次元非圧縮性ナヴィエ・ストークス方程式(以降NS方程式と書く)に関連した楕円型方程式を考察する.非定常NS方程式に対し,一般に解が有限時間で爆発するかという問題は有名な未解決問題として知られている.この問題に対して,Lerayは後ろ向き自己相似解を用いて有限時間で爆発する解を構成することを提唱した.これは,本研究の考えていた方程式においてパラメーターが全部同じかつ正とした場合の非自明解の存在・非存在問題に帰着される.この問題については,$U¥in (L^3(¥R^3))^3$であるような解は自明なものに限ることが証明され,Lerayの方法では爆発解は構成されないことが示された.なお,その結果はパラメーターが全て正でかつ同じ値をとる場合が考察されている.しかし,パラメーターが全て正でありさえすれば適用でき,その場合には同じ値でなくても,非自明解の非存在定理を得られることが確かめられる.一方,パラメーターが全部同じかつ負の場合には非自明解の存在が知られている.さらに,二つが負で一つが正となる場合でも,例えばバーガーズ渦のような非自明解の存在が知られているため,パラメーターのうち二つ以上が負の場合には,一般に非自明解が存在するものと思われる.以上を踏まえて本講演では,未だ本質的に明らかにされていない「パラメーターの一つが負で,二つが正」の場合を考察して、渦度場に空間遠方での適当な減衰条件を課すことで,非自明解の非存在定理を得ることができた.

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関連項目

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