昆万佑子(2007年度博士2年・幾何系)

Q. 出身高校と出身大学を教えて下さい。

出身高校は青森県立弘前高等学校,大学は東京大学です。

Q. 博士で研究している内容について教えて下さい。

複素射影空間の実部分多様体に関する研究です。特に実超曲面や,CR部分多様体について研究しています。

Q. 何故博士課程に行こうと思ったのかと,何故北大を選んだのか教えて下さい。

まず,将来の希望として数学の研究者になりたいとずっと思っていました。そのために博士課程に進学を決めました。

北大を受験した理由は,先生方の研究分野や一言を掲載してある冊子(注:当教室で配布しているパンフレット)を見まして,その冊子などを読んで色々調べていくうちに,北大で勉強したいと思うようになり,当時ゼミでお世話になっていた先生とも相談して決めました。

Q. 北大の良い所は何かありますか?

色々あるんですけれども,まずは授業内容や,図書室等の設備が充実していて,集中して数学を勉強するにはとても良い環境だと思います。場所も札幌駅から近くて,生活や移動に便利ですし。

また,色々なセミナーや研究集会がよその大学の先生や研究者の方を招いて頻繁に開催され,札幌にいても最先端の研究に触れて勉強する機会があるのも良い所だと思います。

それらの事も大きいですが,一番良かったと思っているのは,数学を勉強する上での精神的な面で。院生室も数学科全体も雰囲気が良いので,落ちついた環境で勉強できます。

Q. 何故その研究分野を選んだのですか?

教養から学部にかけて科目をいくつか勉強していくうちに,例えばホモロジー群や曲率など,色々なやり方で図形や多様体などを特徴付けていくやり方を見て,幾何学に興味を持ちました。特に,学部の時にゼミで「Morse theory」という本を読んだのですが,その内容が面白かったので。

あとは,正直親の影響もあります。父も幾何を研究していますので,色々話をしていくうちに影響を受けました。

Q. 修士と博士の違いというものがありましたら教えて下さい。

修士に入学したときは大部屋の院生室にいて,お互いに情報交換とか数学の話をしながら賑やかにやっていました。

博士になるとゼミの内容が大分変わりました。修士の時は先生の選んで下さった本を何人かで読んでいたのですが,修士の後半や博士になってからは,自分の興味のある内容の論文や本を持って来て,問題を見つけて計算結果を発表するようになりました。学会やよその大学の研究集会にも参加させていただいて,そういった面での環境の変化が大きかったです。

Q. 修士論文はどんな感じだったでしょうか。

アフィン微分幾何学の分野で,今勉強している所とも少し関係があります。実アフィン空間の概複素構造を持つような超曲面について調べました。

Q. 自分では納得のゆく結果を出せましたか?

内容に関しては,これはこれで一つの結果になったと思います。ただ,今は別の内容を研究していて,修士論文の先を進められていませんので,また勉強し直して続きを進められたらと思います。

Q. なぜ数学の研究者になりたいと思ったのですか?

一番最初に数学者になりたいと言ったのは,幼稚園の頃らしいですが,そのあたりのことはよく覚えていません。本格的に将来の仕事として数学者になりたいと決めたのは,高校・大学の頃だったと思います。具体的にこれがきっかけという事はないんですけれども,本や論文を読んで,ひとつひとつ理論や式を見ていくうちに,奥が深くてきれいなものだと感じ,このまま勉強していけたらと思うようになりました。

Q. 幼稚園で数学者になりたいと言ったのはお父様の影響でしょうか

間違いなくそうだと思います(笑)

Q. 博士課程に進学を考えている学生に,アドバイスはありますか?

アドバイスといいますか,私が失敗したと後悔している事なのですが,単位を取った科目をそこで終わりにしてしまうのではなく,ちゃんと見直しておけば良かったなと。今になって,もっとここを勉強しておけば良かったと反省する場面が多いです。ですから,授業や資格試験などの内容はしっかり見直した方が良いと思います。

2008年(平成20年) 1月インタビュー実施