卒業生の声 野崎亮太さん(2002年度修了)

北大数学教室の特長は,第一に先生方の懇切な指導にあると思います。一般に進学時の数学の力には,学生ごとに大きな違いがあります。北大数学教室では,個々の力量に応じて,適切な課題を与えながら修士論文の完成まで導いてくださる,丁寧で息の長い指導があります。そのことは私を含めこれまでに博士前期課程を修了した仲間に共通の感想であり,みな等しく感謝している部分です。

また,先生方が参加する世界的な研究集会に連れて行って頂いたり,北大で開催される集会で,研究の最先端に触れたりする機会もあります。これらの体験は,研究者を目指す場合には,研究の実際を知る貴重な場ですし,修了後に社会に出ていく場合にも,世界水準に触れる体験は大きな意味を持ちます。

私は,修了後ふるさとの埼玉県で公立高校の教員として数学を教えています。高校数学の教材を扱う際にも,在籍中に学んだこと,体験したことは,深く広い背景として不可欠だと実感しています。何か物を言うときに,基盤を与えてくれるからです。さらに,数学の内容そのものにも増して大きかったのは,修士論文を書き上げ,最後に発表を行うまでの道のりです。自分が学び,新たに得た知見を,独りよがりにならず,他者にわかりやすく伝達することは,みなさんが社会に出れば,日々必要とされます。自分を甘やかさずに徹底的に努力する体験は,数学教室で得られる最も大きな事柄かもしれません。

数学教室で勉強することになったら,自ら進んで目標(=本,論文,理論)を探し,指導教員と積極的にコミュニケイションをとってください。数学は向こうからやってきてくれません。私の反省も込めたアドバイスです。