Colloquium Morawetz評価式と非線形シュレディンガー方程式の散乱理論

Date
2008-11-28 16:15 - 2008-11-28 17:15
Place
Faculty of Science Building #8 Room 309
Speaker/Organizer
Hideo Takaoka (Department of Mathematics, Hokkaido University)
 
非線形シュレディンガー方程式は,波の広がり(分散性)と集約(非線形性)という相対的性質を持つ非線形分散型方程式の一つであり,様々な数理物理現象と関係して現れます.時間大域的な性質として,波動エネルギーの分散は波の散乱現象の効果があり,その研究として散乱理論があります.非線形シュレディンガー方程式に対する散乱理論の定式化は,1970年代のJ. E. Lin, W. A. Strauss, C. S. Morawetzの研究に始まります.それは,初期データが小さい場合,つまり非線形性効果の弱い場合でしたが,その後,1980年代に入って,J. Ginibre, G. Veloらにより一般のデータに関する解析法が研究されました.本講演では,1970年代から現在までの非線形シュレディンガー方程式の散乱理論について,その解析の要となるエネルギー分散評価式(Morawetz評価式)を中心に,その研究法を解説します.