Colloquium パンルヴェ方程式の代数解析と力学系

Date
2010-5-21 15:30 - 2010-5-21 16:30
Place
Faculty of Science Building #3 Room 202
Speaker/Organizer
Katsunori Iwasaki (Hokkaido University)
 
パンルヴェ方程式は超幾何方程式の非線形化と考えられる微分方程式であるが,

その非線形性の故に,超幾何方程式には見られないカオス性を有することを示す。
我々が考えるのは,パンルヴェ方程式の大域挙動を記述する非線形モノドロミー
写像の力学系・エルゴード理論である。これは,パンルヴェ方程式の有理型解芽
全体のなす代数曲面上の複素力学系である。 これに対して,混合的で双曲的な
最大エントロピー不変確率測度の構成,エントロピーの計算アルゴリズムの確立,
孤立周期解の個数の指数的増大性の証明などを行う。用いる手法は,安定放物接続の
モデュライ理論,リーマン・ヒルベルト対応,特異点解消,指標多様体上の力学系,
三次曲面の幾何,代数曲面上の双有理写像のエルゴード理論,多重ポテンシャル論
その他であり,代数・幾何・解析が渾然一体となっているところがおもしろい。
時間があれば,理論の背後にある意味づけや展望・雑感についても語りたい。